― 天地の狭間で ―
ああ、それじゃ、背にでも...
[ 乗ればいい、と、口にしかけた竜は、続いた疾風の勇者の言葉に>>122あからさまに固まった ]
gu...ruu...
[ どこか弱り果てたような唸り声が漏れ、やがて観念したように、青年の傍に頭が降りてくる ]
...知ってる。その月は俺の半身だ。俺を置いて消えてしまったが...
[ 半身たる娘と、片翼たる友と...最も喪いたくなかった二つのもののひとつ。彼が人であった時、掛け値無く自分自身の為に求めたのは、多分それだけだったのに ]
俺に言いたい事があるというなら、聞こう。
[ ゆるりと、金と黒の混ざった瞳が瞬いた* ]