― 魔獣の領域 ― ……お見事。[風の力と、剣の軌跡と。それらが重なり、織りなしたものと、それが文字通り巨狼を殴り飛ばす様子に零れ落ちたのは、こんな呟き。白銀が同意するようにきゃう、と鳴く。ともあれ、青年は維持していた術を解き、手にした剣を鞘に納めて巨狼が落ちた辺りへと白銀と共に向かい] …………いきてる?[仰向けにひっくり返った巨狼に向けて、惚けた問いを投げかけた]