[小犬のようにまとわりついて甘える双子を、ユーリエは可愛がった。
ロー・シェンが語るローグの旅路に心弾ませて夢見たように、双子の話も楽しく聞いていた。
盛ってるだろうとわかる話でも、彼らの巧みな話術にかかると信じてみたくなるから不思議だ。
夜に花を咲かせる石があるんだと双子にそそのかされて夜通し探し回り、身体を冷やした姫が寝込んだこともあったが、姫は叱ろうとするディークを宥めた。信じて探している間、楽しかったもの、と。
また、先方からしょげた風情で謝られれば、反省はしているのだと思った。]
──…話半分、か。
[出陣してから川の水以外、何も口にしていなかったので、さっそくもらった飴を口に放り込む。
包みの色は、2(2x1)だった。 1.赤 2.青 >>102]