[書庫に向かう彼女についていった後、二手に別れた。>>102目的とする本の種類が違うと言うのがまず一つ。もう一つは軽い警戒こそあれど、彼女の行動を予測できなかったからだ。失われた本の隙間は歴史の隙間となり、彼女の本懐は歯の抜けた本棚のみぞ知る。一方の私は校閲されてあまり役に立たない軍についての資料を立ち読み、展望台資料と、孤島もののミステリを幾つか借りただけ。] ま、そう簡単にわかりゃ苦労しないよな。[謎かけは欠片が揃ってからでないと動かないものと相場が決まっている。]