[>>112何事も地道に。
自分に合ったやり方、をという言葉にはっとした。
今の言葉の向けられた先は自身だと感じる。
孵化する前から面倒を見てきた故に、間違いなく情はある。
自分なりに原因を分析し、仲を深めようとなるべく共に過ごすようにもしてきたが、成果は上がらず。
悩みを教官に相談をした事はなかった。
けれど、青年と騎竜の様子を見ている教官の目は誤魔化せる筈がないのだ。
視線を真直ぐに教官に向ける。]
[ちらりと肩越しに群青色の竜に視線を送る。
どうかしたのか、と青褐色の瞳を向ける竜に仄かな笑みを向けた。]