― 回想・勇者と王子 ―
[出会い方、それそのものは決して悪くはなかったと思う。
魔族に悩まされていた村にそれぞれが偶然に立ち寄り、人々を救うために共闘した。
その時の動きや態度から、悪い奴じゃない、と直感的に感じ取っていた。
ただ、自分が聖魔剣の継承者であると知られた後のやり取りは鋭い棘になっていて]
……どーいうやり方しよーと、そんなん俺の勝手だろー。
[向けられる問い>>89にも、返す言葉は素っ気なく。
単独行を続ける真意──組織の中にいたら取りこぼしてしまうものを拾いたい、という思いを口にする事はなかった]