受け取ってもらえて嬉しいよ、アイリさん。
[内心ホッとして、胸を撫で下ろす。
アイリの様子>>117に変わったところは見受けられない。
大丈夫、俺は勘付かれていない。
今の私は、上流階級出の宝石商だ。思い込め、演じ切るんだ]
もちろん、身に着けてくれて構わない。
キミへの贈り物なのだから。
[上品な笑みを浮かべる。
高価な宝石だと思い込んでくれればそれでいい。
恩は売るに限る。それが相手に自分を信用させる第一歩だ。
ややアッサリとアイリが宝石を受け取ったことに違和感を覚えたが。
いかにも「遊び慣れ」していなさそうな女性だ。
このような女の子扱いに慣れていないだけだろうと高を括った]