― 異界門 ―[緩く進む歩みが不意に、止まる。口元に浮かぶ笑みは、先ほどよりも深く、楽し気なもの]……此度の選。これまでよりは、楽しめそうだな。久方ぶりに、最後まで見るも悪くないか……?[幾度となく選に挑み。けれど、途中放棄や巧妙に手を抜いた上での敗北を重ねてきた魔神。当人は、『飽きた』『不調だった』と嘯くものの、その真の理由は文字通りの闇の中に秘め語る事はない、が。旧知たるもの──雷華を印となす一華には、いつか、零した事もあったか]