―霊王の領域―
[>>113分けて貰った苺と林檎はあの頃と変わらずに美味しい。花竜も嬉しそうだ。
彼にお勧めされた苺も少女の好物となった。
あの頃に似た笑みを浮かばせた彼の顔立ちは、今では精悍さを備えていて、互いに成長したのだと思わせる。]
無事に帰る事が出来そうで何よりです。
[虚無の封印も無事に終わった。
であれば、後は元の場所に戻るだけ。
それは恐らくファティ達との別れともなるか。
別れ。
学校を卒業すれば、少女は故郷へと帰る事になる。
この面々と頻繁に顔を合わせる事も出来なくなるのだろう。
それは隣に座る彼も同様。
仕方のない事とはいえ、寂しいと思った。*]