―回想・エレに話しかける前/メイン・サロン―
っ!!
[お似合いですよ!と話しかけられて、慌ててその声の方を見るとそこにはサシャ。
一気に目が覚めた。]
い、いや、違うくて……いや、違わないけど……その、かっこいいとか思ったわけじゃなくて……ですね。
[墓穴とはこのことだと、急いで脱いで、畳む。
おそらく、耳まで真っ赤になっていただろう。
(ううう……寝ぼけてたんだ。そう、寝ぼけてた!)
そう自己暗示をかけて、サシャに向き直る。]
そ、そういえば、久しぶりですよね。
あ、矢。
弓矢は治ったんですか?
[急な話題の転換に、彼女はどんな顔をしただろうか。
そう問いながら、へらり……と、どこかの医者を彷彿とさせる笑い方で笑う。]