―談話室―
[神父とシスターが死んだらしい。
リゼットの瞳が僅かに揺れて、悼む様に顔を伏せる。
そのまま、ソファの上で膝を抱えたままで、大人たちが疑いあう様を聞いていた]
理由なんか、もう、必要ないじゃないですか。
どうせ、……みんな、自分以外が死ななきゃ安心できないくせに。
だって、パメラさんが言った通り、村に人狼がどれだけいるかなんて、
あいつら以外に分からない。
もし、人狼がいなくなったって……
誰にも確かめようなんて……ないのに。
[彼らが口実を探すのはきっと――人を殺す自分を正当化するためか、他の村人を殺しに加担させるため。
吐き棄てるように呟く少女は、村人の上に悪意の獣を見る]