ま、次からはちゃんと見てろよ。 何しでかすかわかったもんじゃねぇ。[リーザへの礼にそう返し、男がシモンの前から立ち去ろうとすれば、ぽつぽつと語る声が聞こえた>>7。あの時の事。今でも夢に見て、鮮明に思い出せる。] なんだ、今更そんなこと。 ………いや。 悪ィけど、そっちの礼は受け取れねェわ。[何せ、シモンの怪我も、男の怪我も元はと言えば己の行いによるもの。自業自得でしかないそれは、シモンが気負う必要のないものだ。しかし、男は真実を告げる気はなかった。]