[なにごとだと咎めだてする声は無視した。集まる騎士たちの中には、急遽選ばれた親衛隊だと気づいたものもいただろう。昨日会ったリエヴルもいるだろうか。] 聞いてくれ。[入り口からずんずんと中へ進み、全員が見えるところで止まる。] みんな、聞いてくれ。 俺は昨日、団長代理からこいつを渡された。[ごく短い前置きのあと、腰に下げていた"鍵"を外す。鞘ごと掲げた"鍵"は既に石の封印が解け、鎖の縛めもない。]