……そういえば、さっきのあれはなんだったのでしょう?
[思い返すのは、銀細工師の声が耳に届いて、彼に聞き返した時のこと>>116。
慌てたようにそっぽを向かれたけれど、聞いてはいけないことだったのだろうか。
今となっては、何と言っていたかも定かに思い出せないけれど]
昔からあの人には、心配ばかりかけていますね……。
[5歳のころ。
森に迷い込んで、帰れなくなって、一晩を明かしてしまった時のこと。
2つ年上の彼が、随分心配してくれていたと聞いた]
『だいじょーぶ、おおかみとだって友達になれるもん!』
[当時は心配もお叱りもいろいろ受けたから、子供なりの強がりで、そんなことを主張していたかもしれない*]