― 平原北西・森の中 ―[弓矢・投石隊と分かれた軽装歩兵隊は、木立の中で息を潜めその時を待った。 遠距離攻撃組も、ひとまずは無事に持ち場へ着いている。 この先、敵とぶつかってからのことは未知数、ではあるが][――遠く、地鳴りのような音が聞こえる。 やがてそれは、人の足音とは異なるリズムと重さを持った地響きへ>>103] 騎兵か![丘に布陣した者たちはとうに気付いているだろう。 木々の隙間から様子を窺うセルウィンの目に、攻撃開始を伝える、鮮やかな旗が振られるのが見えた]