[襲撃された補給部隊は混乱の只中にあった。 ――…火を消せ! ――慌てるな、荷を……周囲に指示を出す者を狙って、ナイフで切り込んでいく。深追いは不要。混乱を長引かせれられればそれでいい。逃げ惑う補給兵を眺めつつ、状況を探る。目の端に白い服ができるだけ入るようにしながら、火の手が拡がるように努める。変わりゆく事態が、徐々に一点に収束してゆくかに見えていた。その時までは]