人狼物語−薔薇の下国

515 豪華客船の共存試験


経営者 ディーク

 
[車から降り、運転手から旅の荷物を受け取る。
余分なものを好まないゆえに
トランクひとつに全て納められていた。]

  ……すまない。少し寝ていたな

[先まで後部座席の隣に並んで
座っていただろう男に非礼を詫びながら
タラップを目指す背は真っ直ぐに伸びている。

旅立ちの前夜も深夜に及ぶほどの
避けられない社交の席はあった。

音の静かな黒塗りの箱に揺られながら
つい意識を手放してしまったのは
近くにいる男への信頼の表れでもあっただろう。]

(122) 2019/01/13(Sun) 09:58:04

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