― 記録・エディ ―
[当時の機関長が「最近、エンジンの仕事がなさすぎる。」とぼやいていたときは、そりゃいいことだ、と思ったが、当番の操機手と二等機関士が子供>>69を連れて来たときは、うんと驚いた。
12年前当時、操機長だったテオドールは、当番の二人に子供を手渡されて、そのまま当時の機関長の元へ連れて行き、そこから経由してキャップの元へ。
そのまま船から放り出されるんだろうと思っていたら、普通に船内を歩いているのを見た時はどうしようかと思った。]
お前、名前は?
[エディ、と教えてもらえただろうか。
少なくとも、これから長い付き合いになるだろう。
名前を教えてもらえたら、「ワタシはテオドール。」と名乗って、握手を求めただろうけれど。「よろしくね」はきっと言わなかった。
だって、元から乗ってるヤツらよりも腕がいいなんて、ちょっと癪だったから。
機関長になった今は、もう気にしていないけれど。*]