[ちらりと周囲を見ると、己と同じように軍人が数人乗っている。
どれも知らない顔ばかりだ。
事前にあったらしいオリエンテーションも参加せず、何もかも任せている]
軍人の他に一般人も乗船するとは聞いていたが、多いな。
[一般人の命の優先度は高い。
何事もなく全員帰さなければ、昇格が遠のく。
仮病を使って代わって欲しいと頼まれた任務。
よほど怪談話が怖くて泣きついてきたのかと思ったが、どうやらそれだけではなさそうだ。
苦労して士官学校を出たというのに、とんだ貧乏くじを引いたものだ。
借りがあるとはいえ受けるんじゃなかった]