人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


山岳の民 ヴェルザンディ

 『長の娘』として、血を繋げる……それも、大事な務めなのは、わかってるつもり。
 でも、その先に新しい流れがないまま、ただ、血を繋げても途絶えるだけだと思うの。

 ……それなら、その繋ぐべき先をちゃんと掴みたい。
 そして、それは、今この時を逃したら……できない気がするから。

[だから行くんだよ、と。
笑う表情に翳りはない。

族長の娘として生まれ、本来ならば一族の純血を守り通す事を務めとするはずの身。
けれど、生来の好奇心と新しきを望む気質は、それとは違う在り方を望んだ。
変化を求め、外へ羽ばたくを望む娘に対して族長である父が出した条件は、『女性であると他に知らせず、知られぬ事』。
そうする事で、『純血を繋ぐ』という枷から外れて行け、と。
男子のような言動や振る舞い自体は、幼い頃からのもの。
けれど、それを徹底しているのは父と交わした約があるから]

(121) 2015/03/14(Sat) 19:43:32

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