[僅かに一歩遅れて、人形達がタチアナの身体を支えようと纏わり付いた。どうにも、咄嗟の思考には人形達と身体の感覚を繋いでいないと対応出来ない。]……ありが、とう。[つい先程は、その不真面目さから逃げたりもしたが、やるときはやる。それがゲオルグという男である事は少女自身、この旅路の中でよく理解している。その行いに対する礼をゲオルグ及びドロシーへと向けて、未だタチアナに纏わり付いたままの人形達を慌てて離した。]