人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


王国軍部隊長 セルウィン

[冷たい刃が、こちらの胸から背へ通り抜ける。
 突き抜ける痛みと同時に、酷い悪寒が全身を駆け巡り、視界が急激に暗くなる。
 しかし眼差しは、最期の瞬間まで己を討った相手を捉えようと、彷徨う]

 ――い、つか、兄に……。
 セドリック・アルニムに会うことがあったら……。
 弟は、望むままに生きた、と……。

[軍人、しかも現時点で敵対している相手が、兄と会う機会があるとも思えない。
 それでもいつか、これを耳にした誰かから伝わることがあればいい、と。
 意識が途切れる間際の、縋るような願いを託す]

(121) 2019/11/06(Wed) 00:53:19

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