―警察官になった理由―[四年前のこと。 ノリの効いた真っ白いシャツ。着慣れない防刃チョッキ。腰から下げた警棒。頭を飾る帽子の金は陽光を受けて煌めいた。 交差点の向こう側、従弟の姿を見付けて手を振り、は、と気付いて敬礼をした。] 輝音! なんだよわざわざ此処まで来て、俺の仕事ぶりが気になったのか? 安心しろ。[ぽむと頭に手を当て、金色帯びた髪を撫でる。]