[此方に注意が向いている尚書官長やその補佐を射抜く様な鋭い目線を送っている。
補佐官が肩を叩かれた際に生まれた空気を此方が察知出来ぬ程鈍くはない>>82。
それを踏まえながら真っ直ぐ彼らを見詰めながら問いかけていく。]
では御名玉璽は“何時作られた物だ”?
[先ずは単純な疑問を投げ掛ける。]
御名玉璽を作る際には、王が事前に告知する法律がある。
王が予め御名玉璽を作るという告知をする事で、御名玉璽が偽造されない為に定められた決まりだ。
軍側から大将が、文官側では尚書官長が、王と共に日時と立ち会う者を取り決め、それを記録に残す事になっている。
二枚の書類に王・大将・尚書官長のサインと印を押させ並べた後、二枚合わせた所の上部・中部・下部の三箇所に印を押してから文官・軍ともに保管をするとなっている。
その際王は御名玉璽の内容は教える必要は無いが、必ず記録として残す物だ。
[国として王として、書類に纏わる事として語れば如何反応するのか?言葉を続ける。]