[さてさて教会のお二人がパン屋へとやって来る頃。
当のパン屋はというと。]
あはははは! そよ風が僕を呼んでいるのさ!
[この男、人生で一度も迷った事がないのだ。
そして店に現れた顔を見て、自らそれを再確認するのである。]
やあフリーデル。今日の君は一段とお淑やかだ。
ああ、神様はなんて罪なんだろう! こんなに胸が締め付けられる完璧な女性が存在する世界を作り上げるだなんて!
ジムゾン、僕は君がうらやましいよ。素敵な女性が側にいる事、それこそが幸福なのだから!
[さっきまでパメラにご執心だった舌の根も乾かぬうちに、よくもまあベラベラと出てくるものである。]