……もしかして、フィオン兄ちゃん?
[カップを机において、驚いたように立ちあがる。
執事に勤める執事の旧友>>111>>112ということであれば、屋敷やその周辺で何度か顔を合わせる機会もあっただろうか。
もしかしたら歳はそう変わらないのかもしれない。
けれど、あの頃の自分は親に内緒でいつも屋敷に遊びに来ていた10歳かそこらの小娘で、当時はずっと大人だった執事さんの友人のフィオンは“兄ちゃん”カテゴリーだと判断したのだ]
ふふっ、相変わらず真面目そうな眉間。
そんな顔していると、鏡に心配されてしまうかも!
さあて、私は誰でしょう?もう、忘れちゃったかな?
[かつてのローティーンの生意気さもそのままに、彼に近づき、あるかもわからない眉間の皺を伸ばそうと顔に指を伸ばした。
たとえ躱されてもそのままするりと横をすり抜けて]
お茶をごちそうさま!
すこしお屋敷の中を見させて頂きますね。
[そう言い残して廊下へ出て行った]**