[心配そうに覗き込み、それから、まだ夢を見ているような潤んだ瞳にそっと微笑みかける。左手を彼の手に絡める様に繋いで、ほんの少し甘えるようにささやいた]…なんだろう。眠っていただけなのに、とても疲れた気がする。もう少し、こうしていたい。ずっと、…こんな風に、お前の傍にいたかった気がする…。[優しく髪をなでる感触に、目を閉じて。――それがゆるされるのだろうかと、怯えるような誰かが、胸の中にいるのを感じる。ただそれでも腕の中の雛を、……鳴き続ける翼のない鳥を、抱きしめていたかった*]