[放たれる前の矢のように。全身がひりつく心地よい緊張に包まれる。ゆっくりと気を巡らせ、すうと深く息を吸った。そして息を止め、放たれる刃。] おおおおおおおおおお――――!![神速の踏み出し、上体がしなり。両腕のみならず、全身が必殺の斬撃を打ち出す発射台となる。頂点からの落下速度の加わった刃が銀の弧を描く。]