わたし、ヤコブさんを、信じてるわけじゃないですよ?
だって怪しいと思われたら、ペーター君みたいな目に合わせられるって、確信してますし。
[忠告めいたヤコブの言葉を受け、彼の目を見つめながら、はっきりと口にする。
挑発するつもりは全く無かったが、彼の怒りに触れるかも知れないが]
……それでも相手が獣じゃなくて、人間なら、
生き残るために取引をすることだって、出来るはずですから。
[問題は彼がどこまでやる気かということ。
これまでリゼットが半ば脅迫観念に追われて思い込んでいたように、
自分以外の皆を殺し尽くすまで、ヤコブに止まる気がないのであれば、こうして言葉を交わす意味は無くなる]