[再び目を開いた。――一頭の馬が静かに佇んでいた>>97] この馬……もしかして、リエヴルさんの?[思わず見惚れてしまうほどの漆黒の見事な馬体。後ろから肯定の言葉が掛かった] ラクシュっていうのか。 ご主人様を亡くしてしまったんだね。[賢そうな瞳が自分を見つめている。慰めようとして馬にそっと手を伸ばした]