― 平原/仲間たち ―
[出かけた時には13騎だった小隊は、8騎にまで減っていた。
他の者は死んだのかはぐれたのかもわからない。
彼らの隊長も同様だった。]
「馬鹿たいちょー、一人で敵に向かっていって」
「オレたちに、行けって言って」
「かっこつけすぎなんスよたいちょーは」
[報告する若者たちの目元は、何度も擦ったように赤くなっていた。]
「敵の拠点からデカい隊が出てくるの見たっス」
「千人隊…くらい?」
「矢も射られたっス」
[報告をしなければ、全てが無駄になる。
断片的な情報を、必死で伝えた。**]