人狼物語−薔薇の下国

541 グラムワーグ・サーガ 5 〜呪歌、今まさに絶えんとする時


魔法学園後輩 フレデリカ

― デメララ・収容施設 ―

[外の騒ぎに気付いた収容者もいたものの、すぐに逃走に移れた者ばかりではなかった]

「どうしました? 逃げていいんですよ」
「外に行けば私たちの仲間が待っています!」

[そうした呼び掛けに、動かぬ者から返るのは虚ろな眼差し。
 長い収容所生活が、体力以上に気力を奪っていたことは明白だった]

 やっぱり……。

[そうなる可能性については、事前の話し合いでも上がっていた。
 フレデリカは周囲の仲間に視線を送りつつ、一歩進み出る]

(120) 2020/11/18(Wed) 11:44:07

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