─ 壁外 ─
[喚起を投げた際にはまだ判別出来ていなかったが、どうやら大型の魚人が藻を投げつけ、それをゲンゴロウが伝い上っているらしい。
サシャからの頼もしい返答>>97もあってそちらに駆け寄ることはせずも、上方からだけでなく下方からも加わった手により壁に群がる魔物達は排除されていく>>103。
壁上から光を反射する液体が上からどろりと流れ落ちるのが見えれば、残った藻に火をかけて落とすつもりだろうと思いつつも今確認する必要は無いと未だ異形が這い出てくる水面に視線を戻したその先。
水流に乗って来る黒い煙の下微かに踊る赤い炎>>104を確認できたのは、程無くで]
………上手く行ったみたいだな。
[見る見る内に近づく熱から距離を取ろうと堀から離れると、同じ様に熱から逃れようと這い出てくる魔物達が土の上で元の姿に戻っていく。
己の後方からも聞こえる炎走る音に振り向けば、壁もまた同じ様に炎を纏い燃えていた]