[>>105次こそは、という言葉はにやりと笑って返す。これまでに何度となく交わした会話だ。もし成功したら何でも一つ言う事を聞いてやる、と言ったのはいつのことだったか。今のところその兆候はないのだけれど。髪に伸ばされた手に気付けば、気を抜いたふりをして敢えて引っ張られる。そうする事によって相手の虚を突こうと。]―何度でもかかって来ればいい。でも中途半端なのだったら、返り討ちにしてやるからな。[そうして互いの息遣いが伝わる程に距離を詰め、囁く男の顔に浮かぶ表情は不敵な笑み。]