君の場合、女性にはウインクするより先に宝石を渡すといったところか。
見苦しくはないさ。でも、時期尚早ではあったね。
[その振る舞いは、一般の女性ならすぐに靡くものであったかもしれない。
けれどここにいるのは。全員恋天使なのだから。
優雅な振る舞いもそこまで。少しの焦りをのぞかせるカナンは、年相応の青年だ]
カナン君。君はまだ若い。
もっとゆっくり恋愛しなさい。
[つい、“恋愛”という言葉を使ってしまったが。
恋天使は自由恋愛できない。
けれど。性急な彼に、どこか厭世的な雰囲気を感じてしまい。ウインクの代わりに、…とさほど高さの変わらない彼の顔を見て、微笑んだ*]