[目は棒線の引かれていない名前を、また追った。数少ないその中に、親しい名をみとめて視線を留める]ソマリ・イェーガー…。[カークを失った折に、目にして以来の名を音にしてみる。資料には、彼は斥候部隊を率いると載っている。ならば会うことはないであろうか。それとも、部隊を率いて出撃をして来るだろうか。懐から、彼から贈られた木の手鏡を取り出してみる。自らを映して、少し苦笑した。目ばかり光って疲れに少し頬は痩せ、目の下に隈が浮いている。自分ではあまり見ていたくもない顔だ]