……俺、さ。 生まれたのは首都の下町で、そこは、魔法が使えない人たちが暮らす地区だった。 その後色々あって、養母《かあ》さんに引き取られて。 そこで、魔法が使える人たちの生活も知った。 ……で、思ったんだ。 使えるか、使えないかしか差がないのに、なんでこんなに違うんだって。 それ、おかしいだろって。 だから、そこを変える。 ……変えてかなきゃ、いけないんだ。[でないと何言われるかわっかんねぇし、という思いは内の内に止めつつ、そう言い切って]