― 通信ON ―
[言葉を繰り返せども応答はない。
……気のせいだったのか?望みすぎて、自分の都合の良い声が、聞こえたような気に――……]
―――…ッ。
[>>114滑り落ちる冷たい声に、びくりとした。
やはり、つながっている。
掠れるように呼ばれた名前は、切なさと甘さを纏っていたのに。
今響いてくる声は、感情の一切を削ぎ落したものだった。声は、コインの持ち主の安否を問う]
――…死んだよ。
クロイツという男の話を聞こうとしたら、言わずに死んだ。まあ俺が殺したようなものか。
頭思いの部下だな。
[彼の部下の死。……彼に献身的な。
その死に関わった以上、
こういった反応は当然といえるのかもしれない]