[その時に幾度も繰り返し聞かされたのが、限度を見切るのは忘れるなという言葉だった。繰り返し聞いて、自分の心にも言い聞かせて、忘れないようにといつも頭に入れていた。つもりだったのだけれども、やっぱりときどき先走っては叱られることもあった。早く手柄を立ててみなに認められたい。小ミヒャエル、だなんて呼ばれないようにしたい。隊長の思いなんて知らず、役に立てると思ったら頭より先に足が動いてしまうのだった。]