[部屋の隅で一人、しゃがんでいる。空腹はピークを達すると逆に穏やかになるのだと初めて知った]あたくしは生きる、あたくしは生きる……。[生き延びたらどうしようと考える。まずは南のリゾート地へ引っ越そう。もうこんな雪ばかりの村は嫌だ。その為には、離れを掘り起こさなければ。思いだすと不安になってきた。誰かに盗られてやしないだろうか。ああ、そうそう、来週には新しいドレスが届くのだった。引っ越すにしても、あれだけはちゃんと受け取っていかないと……]