>>61[私は、とある人に会う為に、毎日毎日ここを訪れます。それが幾度繰り返されたのかはとうの昔に忘れてしまいましたが。そして今日も、人の流れをぼんやりと見ていたら、確かにあの方の気配がしたのです。]『あれ?君は…』[此方を見て問い掛ける彼は、私が待ち続けたその人で――けれど、私とは違う世界に居る彼に声を掛ける事は出来なくて、思わずその場を離れてしまいました。]