人狼物語−薔薇の下国

312 ルー・ガルー戦記 7 〜攘夷/開国篇


貴族 クレメンス

だが今の時点で、君を当家から遠くに離すわけにはいかん。願うなら王府の許可を得る必要があるだろう。
まあ、当分は、私の話し相手で我慢してもらおうか。私の方も、君に聞きたい事は多くある。

[可能な限りの知識は与える代わりに、客人の故国と外の世界の情勢についての情報を寄越せと、言外に滲ませ]

まずは…

[言いながら、男は銀のスプーンで、白磁の器に鎮座するクリーム色のぶるんとした物体を、その上にかけられた褐色の香ばしいソースと共に掬い上げ、口に運ぶと、その優しい甘味と滑らかな食感に破顔した]

このカスタードプディングのレシピだが、君達の身の安全と世話代として、私に譲ってもらえないか?
今後量産して当地の名物として売り出すことになれば、その利益の配分も相応に考えよう。

[上質な砂糖を使わねば作る事の出来ない菓子は庶民には高嶺の花、しかし保養に来た貴族達の間で必ずや評判を呼ぶだろう。そう思考の表で計算しつつ、男は、かつて一度だけ、これと同じ菓子を口にした若き日に想いを馳せていた]

(119) 2015/03/06(Fri) 22:03:17

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