[毛布にくるまって倒れるという情けない姿をさらしているが、これでもマシになったほうなのだ。遊んでいた拍子に水辺(子供の足でも着く浅さ)に落ちたときからアタシはこうなっていた。アタシは凄く怖かった。息も苦しく手足をばたつかせ必死に起き上がろうとしたのもがき苦しんでいるのを、周囲の人たちは笑ってみていた。死にそうなのに、誰も助けてくれない。それどころか笑っている。幼心に負った傷は今も完治には至らず、荒療治とばかりに航路開拓に放り込まれたのであった]