(――あの赤い服の若い男、なんだかぼんやりした感じで陰気臭そうだと思っていたけれど、意外と話しているところは普通の青年だったわ。)(豪華客船でロマンスって顔でもなさそうだけれど……、……そう……暇を持て余したどこかの貴族の息子、ってとこかしらね。)