これは、おまえの側にいたくて、俺が一度は捨てた姿と力だ。 この地上では、目立ちすぎるし、息切れ、する な。[そう云う端から、背中の翼は萎れ、残った羽根はカードに変じてハラハラと散ってゆく。額の目も眠るごとくに閉じ、肌の透けるような蛍火もまた薄れていった。後に残るのは、人間の姿だ。] 今までどおり── こんな俺のままで、おまえの側にいていいか。