[重い沈黙が流れ、やがて意を決したようにぽつ、と言葉を漏らす]
……これは誰にも、幼馴染達にも話していない事なんだけど
僕は昔、母と共に異端者として捕らえられ、拷問されていた過去がある。……ここから、遠く遠く離れた街でのことで、もう20年近く前になるのかな。
悪魔と契約を交わし、天候を操り、雨を呼ぶ者だと。魔女と悪魔の子と罵られていた。
[女性に話すことではないと、内容を選んで話す言葉は途切れがちで、表情も重く苦しいものになる]
……それでも、母の、おかげで、
命からがら逃げ出すことは……出来たけれど
それでも、僕の体には、異端者の烙印は残されたままだ。