[水気を急いで拭き取ると、ヨアヒムの隣へ潜り込む。
枕をぎゅっと抱いているから、背中から抱きしめた。
布団の中はとても暖かくて、冷えた体が温まっていく。
やっと手に入れた温もりを、僕は失わずにいられるのだろうか。
幸せすぎて、時々怖くなる。こんな真っ暗な夜は特に。
もしも、失うことがあれば、僕は生きていられるのだろうか。
自信はない。後を追うのを彼は許してくれるだろうか。
だって、彼のいない世界はきっと、すごく寒い。
……不安に駆られるのもきっと、嵐の夜のせい。
温もりを抱えたまま、こんな夜はさっさと寝てしまおう。**]