「…………」
[次々と撃ち落とされて行く、天使の姿の妖魔たち。
最奥に控える魔神は無言でその様子を眺めていた、が]
「……よい、引け。
お前たちの手に負える相手ではない」
[静かに告げる魔神の視線は、集う者たちをぐるりと巡る]
「お前たちの危うさは理解した。
なればこそ、その危うさを消し去らねばならぬ」
[静かな宣は歌うが如き響きを帯びる]
「……全ては、全き『均衡』のために。
……貴様らを、この場にて撃ち滅ぼさん!」
[宣言と共に、魔神の周囲を巡る光球が輝きを増し。
場にいるものへ向けて、虹色に煌めく光が放たれた。*]