― 北ナミュール島南西 アレイゼル領 ―
そうですね。
シュビトに暮らす皆様方も、我が国にとって大事な臣民。
余計な火の粉を浴びて火傷をなさらぬよう、惑う迷路の先に
巫女姫として光を掲げることが出来るのならば、
幸いなことと思います―――
[形式的な挨拶に続く、優美に飾り立てられた賛辞>>137を受け取った後。
不意に彼女は鈴を鳴らすように、ころころと笑んだ]
此処に在るのは、雄大なナミュールの空と大地だけ。
聞き耳を立てる不作法者はおりません。
本音をおっしゃっても宜しいのですよ。ソマリ殿。
臣に任せず、自ら掃除に名乗りを挙げたお転婆姫だと言われても
私は否定できませんもの。
[目的地のシュビトで、老獪な貴族がまさにそう評していよう>>56とは知らぬまま、戯れに言葉を遊ばせる]