――カレル?
[書類を書く手が止まる。
軽い挨拶なんてしながら入ってきたのは、少し前に不思議な出会いをして友人となった隣国シェーンヴァルトの王子。
また、その隣には目付役の青年もいた。なんとも申し訳無さそうな笑顔をしていただろうか。]
……いやちょっと待て、郊外に遊びに行くって君なぁ。
僕がこうも忙しそうにしてるのが見えないのか?
[要件は街の外に出てペガサスを走らせるから、僕にもついてきて欲しいとのことだった。
思えば、こうやって突然遊びに誘ってくるのはいつもの事で。
そして僕は、不思議とそれについて行きたくなるのだ。
ここしばらく、仕事をする時間がギリギリなのはこれが原因である。]